《中国芸術における山水画とは...》
宗炳(そうへい)375-443が自室の壁に山々を描いて楽しんだ話がある。
そこから生まれた言葉が臥遊(がゆう)
...横になったまま、山水の絵をながめて、その地に遊んだような気持で楽しむことをという。
それが山水画の目的であり、唐の後期後期には水墨画が山水画の主流となる。
▶宮廷画家 郭煕(かくき)1023-1085の『早春図』がその到達点と言われる。
その皴法(しゅんぽう=水墨画の技法)は「雲頭」と呼ばれる
『林泉高致集』では山水画の「遠近法」として「三遠法」がある。三遠...「高遠=仰視」「平遠=俯瞰視」「深遠=水平視」
「山に三大あり」など画論を語っている。
すべての造形芸術は、天地の道を芸術的に造形表現するものである。
道とは秩序と変化の根本原理であり、聖人は神(霊妙な英知の働き)によって礼法として規範化され、賢者によって広められ、
人はそれを知る。山水画にはその賢人の役目がある。
妙を得た描きかたをすれば、山水画に神を宿らせることができる。 ...これが、中国芸術における山水画である。
▶唐の後期10世紀の山水画家・荊浩が『筆法記』で「水暈墨章」と表現し、
▶蘇軾(そしょく)1037-1101は「古今の変、能事畢れり...詩文書画においてなすべきことは唐の時代に終わっている」と語る。
コメントをお書きください